電車に乗れるときと乗れないときの違い

パニック障害になって私が辛かったのは、毎日乗る通勤電車がまるでピアノの発表会に出るような緊張感をともなうことでした。

私は小学生のときにピアノを習っていて、一度だけピアノの発表会に出たことがあるんですね。ま~緊張しましたね。足は震えるし、手も震えるし、なんか体はゆらゆら揺れるし、楽譜を見ても頭が真っ白になって理解できない。そんなフラフラの状態でなんとかお客さんの前でやりきったことを覚えています。

電車に乗る直前ってそんな感じじゃないですか。「もうすぐで電車が来る、来てしまう」と思うと緊張してしまう。「来てしまった、乗るしかない」という諦めも混じっていました。

私の当時の目標は「とにかく途中下車しないこと」でした。でも毎日目標が達成できる日はまずありませんでした。

でも、ある日、乗れる日と乗れない日があったんですよ。「やっぱり今日もダメだった」という日と「あれ!?今日はいつもの間にか乗り続けられた」という2つの日があったんですね。

今回はこの2つの違いについてお伝えしようと思います。

 

この違いの理由を先にお伝えするとそれは、「意識しているかしないか」の違いなんですね。私たちパニック障害の人は電車に乗ると「今電車に乗ってるんだ、乗っているんだ、乗っているだ」と心の中で何度もつぶやいて、電車に乗っていることをものすごく意識しているけれど、普通の人は、電車に乗ったときに、そんな風に思ってないんですよ。つまり、普通の人は電車に乗っていることを意識してないんです。

この「意識していない」というのが鍵なんですね。

自転車に乗れるようになったときはいくつときですか?私は保育園のときに園庭に自転車があって、練習して乗れるようになりましたけれども、自転車って乗り始めはめちゃめちゃ失敗するじゃないですか。「あれ?この体勢になったら、どっちにハンドル切ればいいの?あれ~」と迷っているうちにガシャーンと自転車ごと転ぶというのを何度も繰り返すじゃないですか。上手く自転車をコントロールしようと思うと転んでしまうということを繰り返していたと思います。

でも、何度も練習していると、「あれ?こういう体勢になったら、右にハンドルを切ればいいんだっけ?」なんて考えなくても体が動くようになって、意識しなくても乗りつづけられるようになっているじゃないですか。そして、いつのまに自転車にスムーズに乗れるようになるわけです。

つまり何が言いたいかというと、「意識するとできなくて、意識しないとできることがある」ということなんですね。

自動車教習所で運転の実地練習をしていたときのことを思い出してください。バックで駐車する練習をしているときに、マニュアル的にまずこう教わるじゃないですか。「右のサイドミラーにこの角度になるように車を傾てバックしていって、この位置まできたら、次に左のサイドミラーを見ながら、この位置まで来て・・・」というように手順を教わりますよね。でも、実際に手順どおりにやってみても、最初は失敗することがあるじゃないですか。ただ、運転を何度もやっていれば、そんな手順は意識することもなく、駐車場に停めることができるようになっていると思うんです。

つまり、「意識するとできなくて意識しないとできる」ということなんですよ。「慣れ」と言った方が分かりやすいですね。

まさに、電車に乗るときも全く同じです。意識すると上手くいかなくて、意識しないと上手くいくんですよ。

あるとき、こんなことがありました。私は小さいころにおじいちゃんの相手をするために将棋を少しだけやっていました。ほぼ独学でおじいちゃんの打ち方を見よう見まねで学んでいました。だからちょっと将棋が好きなんですね。なのでスマホで将棋対戦のアプリがないかな~と探してみると、結構タイトルがあるんですよ。その中で当時ハマったのが「将棋ウォーズ」というアプリなんです。

これは通信対戦ゲームで映像のクオリティがめちゃめちゃ高い。課金制のアプリなんですけども、1日2回の通信対戦までなら無料でできるんです。社会人のくせいにケチって当時は1日2回だけ対戦をやってました。勝率が表示されるので、どうしても勝ちたくなるんですよ!

あるとき、帰りの電車を待っているときに無性に「将棋ウォーズ」がやりたくなってやり始めたら夢中になってしまいました。「まもなく電車が参ります~」というアナウンスのあと、電車が駅に入ってきて、その風を感じながら、前の人が電車に乗り始めたので付いていって「将棋ウォーズ」をやりながら乗車したんです。

もう本当に夢中になってしまうんですよ。だって、将棋は時間制限があるじゃないですか。相手よりも持ち時間が少ないと焦ってくるので、自分の番になったらできるだけ早く一手を考えて指したいから集中しちゃうんですね。

それで、電車に乗る前から始めた対戦も終盤戦に入ったときに、フっと思ったんです。「あれ?オレ今電車に乗っているんだよね?」と冷静にあたりを見まわしたんですね。「うん、たしかに電車に乗っている」「ん?ん?いつもの駅で降りなかったじゃん!え~~」みたいになってもう通信対戦どころに騒ぎじゃなくなったんです。「マジかよ、乗れてるじゃん!すげーよ、これ!」とその場で飛び跳ねたくなったんです。これホントすごいことだわ!!と興奮しながら家に帰ったんですね。

ただ、後日談がありまして、これ以降「将棋ウォーズ」をやっても意識するようになってしまったので効果が激減してしまいました。効果がでたのはこのとき一度だけでした・・・。

つまり、ここでお伝えしたいことは、「意識するとできなくて意識しないとできる」ということなんですね。

じゃあやっぱり、電車や乗りものには乗るときに最初は辛いけども、何度も乗り続ければ良いということなの?と思ったかもしれませんが、そうではないんですよ。パニック障害の厄介なところは今までできたことができなくなることだから、それを繰り返しやっていると「やっぱりオレできない」「やっぱりできない自分」を刷り込んでしまうので止めた方がいいんですね。これにはコツがあるんですよ。

ここで大切になのは、「最悪なことが起きても大丈夫!」という環境を作ってからやることが大切なんですね。

どういうことかというと、私は呼吸法を学んで本当に良かったと思うんですけども、呼吸法をやると本当に気分が落ち着いてきて、電車内でどんなに不安を感じてもどんなに降りたい気持ちが出てきても、呼吸法をすることで元の精神状態に戻れるんですよ。呼吸法を本当に信頼してますから、電車にも新幹線にも飛行機にも今では乗ることができるんですね。

つまり、私の場合、「呼吸法があればどんなことが起きても大丈夫!」と心の底から思っているんですよ。

車でもそうなんですね。パニック障害のリハビリ中、車は家族だけと乗っていました。私の場合、発作が起きると必ず吐き気をともなうので、そんな姿を他人に見られたくないじゃないですか。だから、車は家族とだけ乗るようにして練習していたんですね。しかも家族とだけなら、最悪の場合、発作により気絶したとしてもそのまま病院へ運んでもらえるじゃないですか。

つまり、「リハビリ(暴露療法)は最悪のケースが起きても大丈夫!」と思える状態でやるべき、ということですね。

だから、呼吸法や家族やカウンセラーやサポートしてくる人を存分に使ってリハビリ(暴露療法)するべきだと思うんです。そして、いかに意識しない状態を作れるかも工夫の余地はいくらでもあると思いますよ。


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ABOUTこの記事をかいた人

サラリーマンエンジニア。 ブログ「サラリーマンでもバレずにパニック障害を治せ」2年かけて自力でパニック障害を克服した体験をブログに日々更新している30代前半。 趣味は読書と海外ドラマ。