こんにちは。鹿内です。
パニック障害はお医者さんに治してもらう、薬を飲めば治る、と思っている人がいますが、そうではないと思います。
パニック障害は自分の力で症状をコントロールできるようになって初めて治るものだと私は思っています。
そう思うのには理由があります。
1つは、お医者さんと薬への過度な期待です。パニック発作は、通院していても、薬を飲んでいても起きるものです。
依存が怖いのに無理して薬を飲んでいても、結局発作をゼロにすることはかなり難しいんです。
薬を飲む理由の大半は、予防ですよね。また発作が起きないように薬を飲むと思いますが、それでも薬では完全な予防にならないんです。
そのことに気付くと、だんだんと「なんのために通院してるの?」「なんのために薬を飲んでいるの?」訳が分からなります。
その状態がさらに先に進むと、人ってこんな思考をします。
「あーもうパニック障害は治らないのかも」
ここまでいくと、普通の思考や生活に戻るのは極めて難しくなるでしょうね、だって自己認識がそうなってしまっているんだから。治るものも治らなくなってしまいます。
だから、パニック障害は、症状の予防を目指すのではなく、パニック障害の症状が起きても、症状をコントロールできる方法を学ぶべきだと思うんですね。
2つ目は、パニック発作が起きるのが、事前に分かることは難しいからです。
症状はいつ起こるか分かりません。
電車に乗っているときに、仕事中や会議中に、世間話をしているとき、食事中や寝る直前。
ホント読めません。
だから、パッと、すばやく対処できないと、あまり意味がありませんね。
かく言う私もパニック障害には4年も悩まされ続けてました。
最初は症状に耐えるしかありませんでした。
途中下車したり、トイレに駆け込んだり、脂汗かいたりして恐怖心を我慢してました。
いつ起きるか分からない発作に怯えてばかりでした。
それでもだんだんと「どうにかできないか?」対処法を試しました。
そこで、何度も失敗しました。
落ち込むこともあったし、無理かもと思ったこともあったし、自暴自棄になったこもありました。
でも失敗を続けるなかで、「あれ?これ良いかも?」と学ぶことがちょっとずつ増えることがあって、それが楽しくもありました。
「あ、これ、私にピッタリだ!」と確信になるまで、いろいろ試して、だんだんとパニック障害の症状を瞬時にコントロールできる方法が身に付きました。
私の場合、予期不安に長い間、悩まされましたが、それにも、症状を瞬時にコントロールできる方法が自信となって、解消されていきました。
今では何不自由なく家族と海外旅行へ行けてます。
こうして回復できたのは、パニック障害の症状をゼロにしよう、予防しようと努力したのではなく、コントロールすることを目指したからだと思うのです。
繰り返しますが、パニック障害の症状はゼロにできませんよ。
それは通院や薬の有り無し関係ありません。私もたまに発作症状はでることがあります。
誰にでも発作は起こり得えます。
そんなとき、薬に頼り続ける人は、混乱し始めます。
「発作をゼロにするためなのに、飲んでる意味ある?」
どうすればいいか?路頭に迷う人も出てくるでしょうね。
でも、私のように対処できることを目指している人は、そんなときに路頭に迷うことはありません。
なぜなら、発作が出ることは前提として、どう対処すれば、この場を乗り切れるか?ここに特化して、思考や行動してますから、発作自体にショックはうけません。
もし、対処が失敗に終わっても、「次回似た状況のときどうするか?」と考えるので、いちいち落ち込みません。
毎回の発作が、実験のような時間になるのです。
ここまで、パニック障害のことを俯瞰できたら、もうコントロールできる(=治る)のは、すぐだと思いますよ。
それほど、パニック障害のことを客観的に見る目を養い体得するのが大切だと思うんですね。
まさにこれって、ゲームをしているのを同じなんですね。
RPGのゲーム、たとえば、ドラクエをやってるときに、万が一HPがすべてなくなって、死んでしまったとします。つまり、ミッション失敗ですね。そんなときに、「もう、ダメだ! もうこんなゲームできない! あ~(涙)」なんて泣く人いないと思うんです。
そこまでゲームにのめり込む人はおいておいて、普通の人は、ドラクエでHPがなくなり死んでも、「あ~死んじゃった。次はあそこに気を付けよう」と少し反省して、またセーブデータからやり直すだけだと思うんですね。
そう、ゲームの中の世界と、現実世界とが関係してないから、ゲームでの失敗はたいしたショックではないですよ。
それに近い感覚をパニック障害に使えると良いんですよ。
もし発作が起きても、「あ~あ、また失敗しちゃった。次はあそこに気を付けよう」なんて、とてもドライに発作のことを捉えられるのがいいでしょう。
まずは、パニック障害を客観的に見る目を養うことから始めてみてはどうでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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