こんにちは。鹿内です。
あなたの周りにいる、パニック障害の人は甘えていると思っているかもしれません。
パニック障害は恐い恐いと言うけど、気持ちの問題なんじゃないの?と思っているかもしれません。
パニック障害になると乗り物がダメと言うけど、よく分からないかもしれません。
パニック障害のことがぼんやりしていて、相手のこともパニック障害も理解できないかもしれません。
そもそもパニック障害の症状を体験したことがない人は、パニック障害の人の気持ちを理解するのは難しいです。
例えば、スカイダイビングをしたことがある同僚に以前、「スカイダイビング、最高だった!ぜひ、やったほうがいい!」と勧められたことがありました。
なんで命がけでやらねばいけないの?と私なんかは思うのですが、スカイダイビングを体験したことがある人にとっては達成感があり、清々しいものだったようなのです。
「絶対にやりたくない!」と私は言っています。
だって、あんなに恐いことはムリだ!と思っているからです。
体験したことがないことを理解するのはかなり難しいことなんです。
パニック障害の人は普通にしているだけで辛いことがあります。
- 家でのんびりしている
- 普通に会話している
- 普通に食事をしている
そんなときにでも恐さを感じたり、その場から逃げたくなる衝動に襲われたりすることがあるんです。
本人も意識してないときや、リラックスしているときでさえ、そう感じることがあるんです。
本人もどうしたらいいか分からないときがあるんです。
そんな状態のときに、家族や近しい人から、「それ甘えじゃないの?」と態度や言葉をかけたらどうでしょう。きっと・・・
- なりたくてなっているわけではない!
- 行きたいけど、できない!
- どうせ分からない
と思うことでしょう。
本人も、被害者意識を持っていたり、自分がまいた種だと思っていたりするのです。
たとえば、あなたがもし風邪をひいて熱を出したときに、「気持ちの問題だよ。早く仕事へ行くの!」と言われたらどう思いますか?
ムカッときたり、自己管理がなってなかったと反省したり、すると思うんです。
それと同じです。
パニック障害に悩んでいる人も、「甘えなのでは?」と言われると、「そんなこと言ったってさ!」と思うのと同時に「たしかに自分にも責任がある」と反省しているんです。
自分の責任もあると思っているんです。
本人も頑張っていないわけではないのです。
本人なりに我慢したり、努力したり、無理したりしているんです。
家族や近しい人から、「努力不足」「気持ちが弱い」「考えすぎ」「甘えている?」なんて言われたらどう思うか?理解はできなくても想像はできるでしょう。
「考えすぎ」「甘え」という態度や言葉は、本人を傷つけるだけでなく、反発される可能性がとても高いのです。
たとえば、引きこもりの子どもに対して、
- 「気持ちが弱いからそんなことになるんだ!」
- 「いいから、学校に行きなさい!」
- 「お前の態度も悪いんじゃないのか?」
と怒鳴りつけても、引きこもりが改善することは、まずないと思うんです。
それと同じです。
大切なのは、あなたのペースに強引に合わせるのではなく、本人のペースに合わせることなのです。
もしパニック障害が良くなることを応援するならば、待つことが最善なのです。
私は妻に相当心配をかけました。
パニック障害の症状に悩んでいたころは、土日は終日家でダラダラと過ごし、会社に行けば体調不良と言って突然帰ってきたり、当時お腹には赤ちゃんがいたり。
結局完全に回復するまでに4年かかりましたけども、一度でも「努力不足なのでは?」とか「甘えなんじゃないの!」と言われたことはありません。
ただ、いろいろと言ったかっただろうと思います。
- 「そんな調子で、仕事は大丈夫なの?」
- 「気分の問題なんじゃないの?」
- 「ダラダラしてないで、気分転換してきなよ!」
でも一度も言われたことはありませんでした。
本当に感謝しています。
だから今では、妻が旅行好きなので、年に2,3回は国内や海外へ旅行しています。
もちろん、私も楽しいからしていることなのですが、一番は妻の幸せそうな笑顔を見たいからしていることなのです。
これからもしっかり恩返ししていこうと思っています。
なぜそう思えるか?私の回復を4年もじっと我慢してくれていたからです。
待つことはとてもしんどいことです。
子育てをしていて思います。
「なぜできない?」「なぜまた言わせる?」「なんで聞いてない!」「そうじゃない!」なんて思うことが多々あります。
つい、こんなことを考えてしまうことがあります。
- 「なんでそんな簡単なことできないの?」
- 「もしかしてやる気ないの?」
- 「だらけてないか?」
でも、本当にそうなのでしょうか?本人はどう思っているのでしょうか?
まずは、あなたの考えは脇においておいて、本人はどう思っているのか?考えてみてはどうでしょう。
数秒でいいので、深呼吸をして、「本人はどうしてほしいのか?」考えてみてください。
たった数秒でいいですから、相手になりきって、想像してみてください。
もしかすると、あなたの方が、衝動的に発言したり、行動しているかもしません。
ゆっくりでいいので、振り返ってみて下さい。
ただ、どうしても無理!ということがあると思います。
- 「もう耐えられない」
- 「これ以上待てない」
- 「こっちがおかしくなってくる」
そんなときは、あなたの気持ちをしっかりと本人に伝えてください。
そうして、これからどうしていくか一緒になって考えてみて下さい。
どちらからが無理をしすぎることは良くないですし、どんな関係もバランスが大切です。
あなたが辛いならば、素直に伝えてみてください。
そうして、どうしていくかを話を合うのが良いでしょう。
真剣に向き合って出した答えならば、お互い納得いくことでしょうから。
どんな結果になろうとも、悪いことはありませんから。
ただ、私から言えることは、
「待てるだけ、待ってみて下さい!」
最後までお読みいただきありがとうございます。
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